「魯迅が『藤野先生』に書かなかったこと」
岩波書店の広報誌「図書」2月号に順天堂大学・解剖学の坂井建雄(さかい・たつお)さんが、「魯迅が『藤野先生』に書かなかったこと」と題する一文を載せています。
藤野厳九郎氏の人格が称揚されていることについて、解剖学の大先輩ということからも、「私にはことのほかうれしく思われる」としています。
魯迅の授業ノートの研究に加わったことがきっかけで、題意のような「発見」をすることになりました。
実際の体験のなかから、とりあげていること。省略されていることがあることを坂井さんは知りました。
「魯迅が1年半を過ごした仙台時代の資料と授業ノートは、創作の舞台裏をかいま見せてくれる。魯迅という人物とその作品は、一筋縄では収まらない複雑きわまりないもののようである。」と結んでいます。
以上 (前荷 進) 080220