沖縄の学徒兵「鉄血勤皇隊」、動員経過明らかに

太平洋戦争末期の沖縄戦で動員された学徒隊「鉄血勤皇隊」の動員経過をうかがわせる文書が米国立公文書館で見つかりました。10月29日の琉球新報朝刊の報道です。

当時兵役を命じる防衛召集は17歳以上でしたが、それを14歳以上16歳までの学徒まで動員することを現地日本軍が実行しました。第32軍の牛島司令官による1945年3月3日付けの作戦命令によるものです。

その直前、日本軍と沖縄県の両者が、学徒動員に関しての覚書を交わしていました。米軍による英訳文書の中から、林博史関東学院大学教授(現代史)が発見発表したものです。林教授は「兵役年齢に達しない生徒が超法規的に動員されていた」と分析しています。

鉄血勤皇隊は男子生徒が1513人が動員、810人が戦死とされています。また女子学徒は「ひめゆり学徒隊」などとして看護要員として、505人動員され189人が戦死とされています。大勢を覆すことが不可能であるのに、さらに少年少女を戦争にまきこんで犠牲にしてしまう。まことに痛ましいことです。

日本側戦争当局者は必死の証拠隠滅、ところが米国側から隠滅されたものがでてきます。歴史に向き合うことに米国と日本とどちらが真剣なのか、これを見てもわかります。我々は日本人としてもっと反省をすべきでしょう。

以上 与謝名 阿寒