柏崎刈羽原発の地震被害 地震大国日本と原発の安全性

今月起きた中越沖地震新潟県柏崎市、同刈羽村などに大きな被害を与えました。現地と被災者の方々の一日も早い復旧と生活の回復を願っています。

今回の地震で特記すべき第一は、震源地の近くにあった東京電力柏崎刈羽原子力発電所に明確な地震被害がでたことです。建設当時の耐震基準を上回る、直下型といってもいい揺れにもあいました。

これまで大きくは取り上げられてこなかったいくつかの懸念が、誰にとってもわかる形で顕在化しました。ひとつは、日本の原発は大地震とくに直下型のそれには耐えられないのではないか、です。すでに耐震基準を上回る事例は他であり、幸いに被害があまりないことで済んでいました。今回は、被害(それも日がたつにつれ深刻さを増しています)がでました。インターネットサイトの「きっこの日記」では、マスコミの報道はなぜか真剣に取り上げていないと、批判していました。アメリカのCNN,イギリスのBBCはトップニュースでとりあげ、注目しているそうです。それにひきかえ日本では、国、電力会社、マスコミは、事実を隠蔽しているのではとまで言っています。

風評被害新潟県の観光は深刻なものがあるようです。さらに、イタリアのサッカーチームが、原発被害の報道で7月下旬の来日を取りやめたとのニュースがありました。スリーマイル原発事故、チェルノブイリ原発事故の教訓は欧米のほうがはるかにきちんと受け止めているようです。

これまでの責任不在かもしれない原子力行政、原子力発電所の問題、抜本的に見直す機会にしていかないてはならないようです。もちろん国民不在の対応策も。

以上 前荷 進 070725