国内漁業者の一斉休漁に思う

7月15日、全国一斉に国内漁業者の1日一斉休漁が行われました。漁業各団体の統一行動です。理由原因は石油価格の高騰。燃料代が高くて漁に出ても採算に合わない、これに対する抗議行動でした。全国20万隻とも言われる漁船が、その日は港に係留、動きを止めました。

1973年の第一次オイルショックの時でも、こうした全国一斉休漁はありませんでした。私が30歳になりかけのときですが、ないという記憶に間違いはありません。念のため、年長者に聞いてもなかったという返事です。つまり、ガソリンなど石油を燃料として魚をとるようになってから「空前」の出来事に違いありません。問題をいやというほど感じさせた意思表示でした。

こんなことは「絶後」としなくてはなりません。決して他人事であると片付けられることではないのです。どうしたらよいのか、私では適当な解決策がぱっと思い浮かびませんが、学び考えていきたいと思いました。かって漁民の主婦の「米騒動」、現代は亭主の「石油騒動」、いや深刻です。

歴史の激動期に入ったようです。歴史を振り返り、考えてみる時でもあるのでしょう。小林多喜二の小説「蟹工船jがいまベストセラーになっています。とくに若者たちに読まれているからとか。

マザー・テレサは、「無関心が一番の問題」と言ったそうですが、「無関心」になれない問題が押し寄せてくる時代です。知ってわかって対応する事がこれから少なくないと覚悟すべきでしょうか。その際に、古典からも改めて受け止めてということもあるのでは。

以上 (世話人) 080721