自衛隊イラク派兵差止訴訟(箕輪訴訟)終結に思う

故箕輪昇さん(元自民党代議士)が全国で最初に提起した自衛隊イラク派兵差止訴訟の北海道訴訟(箕輪訴訟)は、原告団弁護団が札幌高裁の控訴を取り下げ終結となりました。2月28日に原告団の解散式をかねた集いが開かれました。わたしも集会参加者のひとりでした。

原告団弁護団がどう裁判の意義と結果を受け止めたかが、集いの状況を含めて、「ウェブマガジン カムイミンタラ3月号特集」で伝えられています。北海道訴訟の直接の関係者にとどまらぬ集いの参加者でした。それぞれかみしめるものがあったようです。箕輪訴訟からはじまった全国の裁判が、名古屋高裁での違憲判断を日で出したことがこもごも語られています。たいへん便利な紹介報道が得られたと受け止めました。

直接「九条の会」のことではありませんし、「九条の会」(各地の会も含めて)がかかわったことでもありません。しかし、日本国憲法九条1項2項に密接にかかわる裁判であることは確かです。いわゆる九条の会の人たちにとっても無関心でおられない裁判だったでしょう。

集いで札幌のある九条の会のメンバーであるとおっしゃるひとりの参加者の質問を受けて、名古屋の裁判の弁護団事務局長川口弁護士が話されたことが印象に残りました。

九条の会とは直接に関係があるわけではない。高裁判決確定後、その意味意義をひろく知ってもらおうとして勉強会を持つ努力をしている。声がかかったところは手分けをしてでかけているが、いままでに300回くらい行われたと思う。そのうち九条の会にかかわる人たちからの声かけのものが半分にもなると思う。そういう点で考えても、九条を考えるうえでも意味のあるたたかいだったし、九条の会の人たちにとっても意味がおよんでいるといえる。」

なるほど、世の中気がついてみるといろいろ結びついているものだなあ、と感心させられることとなりました。

わたし個人にとっても、振り返ることは思い出深い出来事になりました。箕輪登という人の生き様をかなり知ったことも、生前の印象を含めて、貴重なこととなりました。箕輪さんの姿勢、いろいろ違いをもっていても共感し支持した人々、どれもが財産になりました。少しでも今後にいかせるものがわたしの中に残ればとの思いです。

以上 (あほうどり) 090318