小沢一郎氏のこと、片手落ちなのかそうではないのか

現民主党代表、小沢一郎氏の代表としての去就が注目されています。公設第一秘書が政治資金規正法違反で逮捕起訴されたことで、ご本人はどうなのか責任があれば辞任ではないのか、ということです。

公共工事受注が多い西松建設が、政治献金を多額に行い、検察の捜査が進んでいます。そこからの小沢氏にむけた献金の処理がということなのです。本人はとりあえず辞任せずという態度、民主党執行部もとりあえず承認しました。

私は見当はずれかもしれませんがこう受け止めました。小沢氏本人とすれば、「納得いかない」のだろうと。同じことをやっている（やっているはずの）自民党議員へは手をつけず、なぜ自分だけがということがあるのではないかと。あまりにも単純すぎる見方かもしれません。でも自分にはいまのところしっくりきます。

従来の田中派的性格をいまだに持ち続けている点もある政治家、小沢一郎であったことは私にもはっきりしました。そうしたことからの踏み出しはあったのでしょうが、まだ十分でなく、今回の事態となったことは残念です。自民党でいえば、かって加藤紘一代議士が秘書の「不祥事」で、厳しい試練を受けることがありました。小沢一郎氏も、自身にふりかかったこの問題、どう対応していくのでしょうか。

秘書の「不祥事」にとどまらないのであれば、代表辞任もやむなしでしょう。推移を見守りたい気持です。

片手落ちかどうかということは、判断できるほどわかっていませんので、あくまで印象だけ。西松建設の献金隠しぶりでは、小沢氏の秘書が行ったという「行為」より、悪質なケースが他の政治家にあるのではという気持になります。検察もマスコミも、そうなのかそうでないのかを掘り下げて明らかにしていく責任はあると考えます。

しかし、つっこめない自民党はとにかく（だから私もすっきりこないのです）、党首の問題に対する民主党内の対応も、とてもほめられたものではありません。各種世論調査でも、小沢氏の説明では十分ではないとの声は圧倒的です。私もその一員。それについて、小沢氏に説明をきちんとさせるとか、党としてどう判断して対応するかということが、見られない気がするのが残念です。権力犯罪で謀略ではないか、譲っても総選挙を前に民主党にダメージを与えるまったくの片手落ち、と論陣をはっている民主党議員もあるようですが、表面的すぎるふるまいではないでしょうか。

経済不況の深刻さは、どんどん進行しています。総選挙に有利か不利かが、行動の最重点の選択肢ということではないはずです。国、国民の目線でいけばもっとやることがあると考えます。自民党民主党の国会議員はしっかりしてほしいと思います。かたや政権与党、かたや政権交代の最有力の政党、なのですから。

以上　（あほうどり）　０９０４０３