テボドン騒ぎに思う

4月に入って、北朝鮮が予告していた「人工衛星打ち上げロケット」の発射実験を行いました。その前後のこと実際のことはマスコミが多くの報道がなされました。印象と思ったことを少し述べます。

まず「テポドン」なるミサイル開発に取り組んでいる北朝鮮の今回の行為については、国連安保理で議長声明が出る形で評価することになるようです。もちろん、批判非難に値することとしての内容で。

北朝鮮(国名は一応朝鮮人民民主主義共和国)の国営テレビ報道をNHKテレビで見ると、北朝鮮の主張行動の無茶無理がそれでもわかります。経済は困難を極め、各種の援助を他国にあおがざるをえず、とりわけ食糧が自給できずたいへんな状況であることははっきりしています。にもかかわらず、「脳天気」ともいえる報道です。「人工衛星」を打ち上げるとし、それに成功したといっています。国内もわきたっているとか。ところが、衛星が地球を回っている様子はないと他国では報道され、それがただしいようです。

他国にも自国の国民にも、成功もしていないことをおおっぴらにうそを言う、国営報道でそれを言わせ、検証の機会を与えない。もしそうだとすれば、まことに無残で無様なていたらくです。実体もないのに強がり、空文句、むなしいとしていいようがありません。

指導者を含め国家として、是正反省の態度をとらないようでは、とうてい未来ある国とはいえないのではないのでしょうか。日本を含めた国際社会、そういう方向に北朝鮮が進むためには、いっそうの努力が求められています。

ところで、まったくの弱小国のみえっぱりな行動主張、口ばかりにとどまっていない懸念があるからやはり大きな辞退なのです。朝鮮戦争以後停戦という不安定状況があるとはいえ、ミサイル開発、核開発、武力行使をにおわせる挑発的言動を行っています。アンバランスさには目をおおいたくなるほどです。

「戦争」が国際社会の問題解決手段としても役割を終えた、失ったとの実感を、米国が一方的に起こしたイラク戦争に対する自分の評価、考えを対置させた経験から、改めて持ちました。オバマ米国大統領がその後始末に苦しみ、核廃絶の演説も行うということにもそれが表れていると受け止めています。

現実は、一直線でもなく、一筋縄でもいかないもの。衆知を集めて平和をは、難しいけれどもやりがいのあることです。「九条」を大事にしてということは、そのことに通ずることに他ならないでしょう。

以上 (あほうどり) 090412