最高裁上告棄却で、矢野絢也氏が元公明党国会議員3氏に勝訴

9月2日北海道新聞朝刊などである事件の最高裁判断を伝えました。

大要次のとおりです。
「9月1日、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は、いわゆる「手帳持ち去り事件」で、公明党元国会議員黒柳明、大川清幸、伏木和雄3氏の上告を退ける決定をしました。これにより反訴していた矢野絢也公明党委員長訴えを認め3人に手帳返却と300万円の支払いを命じた東京高裁判決が確定しました。」

矢野氏が公明党幹部時代に作成した手帳を、3人の旧知の元同党国会議員が2005年5月無理やり持ち去ったことは、矢野氏本人の発言を含めた「週刊現代」の記事で明らかにされました。それに対し3氏側が、名誉を傷つけられたと発行元の講談社と矢野氏を訴えていたものです。

矢野氏は、屈せず戦う気持ちを内外に明らかにし、この訴訟にも立ち向かってきました。家族とともに創価学会を退会し、創価学会員である黒柳氏らと対峙してきました。高裁判決後それにかかわる著作も出版しています。この間「週刊新潮」に政治コラムニストとしても改めて登場、健筆を振るっています。

この判決のあと、「週刊新潮」のコラムで、矢野氏はどのように言及されるのでしょう。それを読むことは楽しみです。今度の号は衆議院選結果についてでしょうから、その次でしょうか。

かって創価学会は言論出版妨害事件で世のひんしゅくを浴び、反省の意を示したことがあります。矢野氏も当時の竹入委員長ともみ消しに奔走したことをすでに告白しています。矢野氏は反省し脱皮しました。創価学会と学会を最大のスポンサーとする公明党には、その根はなくならず残っていたということなのでしょうか。

それにしても、矢野氏の発言や判決で示された行為をおこなってきた元議員がいた公明党です。公明党は政権与党の一翼としてこれまで自民党を支えてきました。公明党自体も、連立として手を組んだ自民党もどう考えてそうしてきたのでしょう。それも今回の衆議院選挙の結果で終わらせられたことになりましたが。

読売、朝日、毎日全国大手3紙2日朝刊では、この最高裁判決に触れているものはないようです。ただ、毎日新聞は、インターネットニュースで報じていました。当事者「週刊現代」が今後記事として詳報するでしょう。それもじっくり読みたいと考えています。

以上 (あほうどり) 090902