高橋はるみ北海道知事の「決断」

高橋はるみ北海道知事は、北電泊原子力発電所の3号機の営業運転再開を、8月17日記者会見して容認を表明しました。議会の委員会審議を1日やっての態度表明です。道議会の多数会派である、自民党民主党も基本姿勢は1日やったら検討は済んだということなのでしょうか。

道内研究者50氏が慎重対応を求める声明を出したばかりなのに、さっそくの態度表明です。考慮の余地も感じなかったのでしょうか。3・11以降以降の全国初の具体的原発運転の踏み出しになりました。

北海道新聞18日朝刊に、声明を出したひとりである吉田文和北大大学院教授(元北海道環境審議会会長)の談話が載っていました。

「事故から学んでいない

高橋はるみ知事は3号機の営業運転再開容認に関し、経済産業省原子力安全・保安院の最終検査に原子力原子力安全委員会の評価を加える『ダブルチェック』が導入されたことに理解を示したようだが、これは保安院の検査の追認に過ぎず、独自の点検評価でないので、効果に疑問符がつく。
泉田裕彦新潟県知事は福島第1原発事故の原因究明と検証がなされない限り、再稼動を認めないとしている。こうした中で、営業運転再開を容認するのは電力の安定供給を名目にした拙速な判断だ。事故から何も学んでいない。」

吉田教授の指摘、妥当なものと考えました。あたりまえといえそうなこととも思います。それなのにどうして知事はです。

この知事の「決断」、「勇気」の点で、特筆すべきものというのは言いすぎでしょうか。間違っていたとなったらただではすまない内容なのに、説明抜きで大胆に踏み込んだのですから。どう受け止めどう考えていくか。私にも問われています。色々な人の意見にも耳を傾けていこうと考えています。

2011年8月19日 与謝名 阿寒