橋下大阪市長の転進 文楽協会いじめ問題では」

前回、文楽協会への大阪市補助金を出さないと言っていた橋下徹大阪市長について書きました。その後、文楽協会のメンバーと会ったという記事を読みました。その前に会うことに協会側が判断したとの記事、目にしていたので、会った結果のこと、関心持って読みました。続きを書く気持ちになりました。

感想は、無茶な態度を貫いていた橋下市長が、協会側からの対応に助けられて、自分の恥をいくらか薄めたな、ということでした。

メンバーの公開意見交換を一方的な条件に、補助金の支給しないとの主張を言い続けた橋下氏。本人の補助金への疑問が、文楽への理解がたいへん「足りない」ことを私にも教えてくれました。私に言わせるとまことに「貧困」な人柄です。

会ったことで結果が、補助金の支給を条件つきながら認めるという市長発言となりました。なるほど選ばれた首長というものは横車を押し通せるものです。「強気を助け、弱きをくじく」行動をとったひとつの典型なのでは。今回の対応は、文化財の価値あるとされた学校を取り壊しかけた、関西のかってのある首長ほど猪突猛進ではありませんが。文楽協会は大人です。大阪の文化も本来はそうなのでしょう。

文楽とか芸能についての橋下氏自身の定見はないようだというのが、本人が言っているということを報道などで読む限りでは、たいへんよくわからせてくれました。知らないことを認め、そのことについては慎重に謙虚にふるまうということのない性格のようで、発言がさらにわかりやすくなったと受け止めていました。「かなりアホではないか」、私がこう思ってしまったこと、皆様お許しください。「橋下氏文楽協会いじめ問題」(私の率直な印象です)、何とか口実をつくって今回この問題では「転進」、ご本人内心はほっとしているのでは。

文楽協会の方々、お疲れさまでした。イヤミやもったいつけがあの橋下氏から続くかもしれませんが、胸を張ってお仕事おすすめください。道理は協会のほうにあって橋下市長にはないのですから。府民市民の支援、文楽ファンにとどまらず、今後さらにひろがっていくものと思います。追随して「虎の威を借る狐」がいたとしても、それはたいしたものではありません。協会の度量には感心させられました。

橋下氏、少額で利権抜きのという予算の分野に、ナタをふるうことが得意なようです。それを良しとしているのでしょうが、残念といわなくてはなりません。

ひとつの展開があったので、前回の文章に付け加えさせていただきました。「橋下氏反省せよ」が前回なら、「橋下氏、時間ができたのだから勉強し、自身の好き嫌いは別として、もう少し文楽への理解を深めよ」が今回でしょうか。

2012年10月9日 世話人